定年後の人生:自由と退屈の狭間で(一日一新を目指します)

定年後の生活のリアルな姿を伝える(近況報告)

今日も読書 at おうちカフェ:自由と国家(上下)

2025年10月23日

久々に読書記録を。今日は、家で自分でコーヒーを淹れながら。飲んだコーヒーは3杯。

 

読んだ本は、こちら。

 

 

リヴァイアサン、赤の女王など、ちょっとなじみの薄い言葉で比喩されているので、読みにくいったらありゃしない。読む人の知性が求められるのかな。

もちろん、ノーベル経済学賞を受賞するような著者の本なので、有益なはずなのだが、私にはレベルが高すぎてねえ。よくわからない。

国家の力と社会の力の2軸で、バランスが取れた狭いエリア(足枷のリヴァイアサン)に入るのが米英とな。北欧もかな。日本にはほとんど触れられていない。

たぶん、背景にデータがあるのだろうけど、本書にはそれらしきものがあまり。。。

もっと他の本を読んで、常識を身に着けてから、再チャレンジ?本でした。

 

読後に生成AIと1時間以上議論して、要約してもらったよ。

本文開始

『自由と国家』を読み終えて──日本は本当に「従順な社会」なのか?

ダロン・アセモグルとジェイムズ・ロビンソン著『自由と国家(原題:The Narrow Corridor)』は、自由がどのように成立するかを「国家の力 × 社会の力」という2軸で考える意欲的な本だ。
著者は、強い国家と強い社会が拮抗し続ける「細い回廊(Narrow Corridor)」の中でのみ、自由は維持されると主張する。

本書は歴史事例が豊富で分厚いが、主張自体は明快である。
つまり、自由は国家権力を弱めれば得られるものではなく、また強い国家が自動的にもたらすものでもない。国家と社会の力がぶつかり合い、互いを制限し合う緊張関係こそが、自由の土台になるというのだ。

しかし、読み進めるうちに疑問が湧いた。本書は世界各地の歴史事例を扱っているにもかかわらず、日本にはほとんど触れていない。
G7の一角であり、世界屈指の治安と経済規模を持つ日本が枠外のように扱われているのは、なぜか。


日本は「国家が強く、社会が弱い国」なのか?

著者らの評価を前提にすれば、日本は「従順な社会(Docile Society)」に分類される。つまり、国家能力は一定あるものの、社会の力が弱く、政治を監視する仕組みが脆弱だという見方だ。

しかし私は、この見立てには違和感を覚える。

  • 本当に日本の社会は「弱い」のか?

  • そもそも「社会の力」とは何を指しているのか?

日本社会には、「世間」「空気」「同調圧力」と呼ばれる強烈な社会規範が存在する。
人々は法よりも社会的評価を恐れ、世間体を失うことを最大のリスクと感じる傾向がある。これはまぎれもなく強い社会的力である。

興味深いのは、それが政治にも影響している点だ。日本では大規模デモはほとんど起きないが、代わりに世論の空気に耐えられなくなり、首相が辞任する文化がある。
事実、アメリカの歴代大統領は47人なのに対し、日本の総理大臣はすでに100人を超えている。この回転の速さは「政治的な責任追及のスタイルの違い」と言えるのではないか。


日本は「徳治主義的社会」なのではないか

この特徴を理解するには、儒教的政治思想、特に徳治主義を参照する必要がある。

政治の正当性は、制度や選挙ではなく、為政者の「徳」によって判断される
――これが徳治主義だ。

日本では制度的な政治参加は少なくとも、為政者の人間的評価に対する社会の目は非常に厳しい。
結果として、道徳を欠く政治家は社会から見捨てられ、「空気」によって退場させられる。これはアセモグルの理論では捉えきれない文化型ガバナンスの一形態である。


では日本は細い回廊にいるのか?

結論を言えば、日本は西洋型の細い回廊にはいない
なぜなら、社会の力が国家を制度的に制約しているわけではないからだ。

しかし、日本を「従順な社会」として片付けるのも誤りだ。
日本には日本なりのかたちで「国家を制御する社会エネルギー」が存在しており、それは道徳的・文化的に働くタイプの社会力である。


まとめ

  • 本書は鋭い枠組みを提示するが、西洋個人主義的視点に偏っている。

  • 日本社会は「弱い社会」ではなく、「制度化されていない社会的圧力」を持つ。

  • 政治はデモではなく「世間」によって動く。首相交代の多さはその証拠だ。

  • 日本には「東洋型の社会による統治制約」が存在する。

  • したがって、日本を見るにはもう一つの細い回廊モデルが必要だ。

『自由と国家』は優れた理論書だが、日本を語るには補助線が足りない――これが私の読後感である。

 

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